小山教会ロゴ

小山教会ロゴ

トップページ   >   礼拝説教・週報一覧   >  初めに、神が虹をかけたから

三位一体後第10主日

創世記 9:1–17

◆祝福と契約
1 神はノアと彼の息子たちを祝福して言われた。「産めよ、増えよ、地に満ちよ。
2 地のすべての獣と空のすべての鳥は、地を這うすべてのものと海のすべての魚と共に、あなたたちの前に恐れおののき、あなたたちの手にゆだねられる。
3 動いている命あるものは、すべてあなたたちの食糧とするがよい。わたしはこれらすべてのものを、青草と同じようにあなたたちに与える。
4 ただし、肉は命である血を含んだまま食べてはならない。
5 また、あなたたちの命である血が流された場合、わたしは賠償を要求する。いかなる獣からも要求する。人間どうしの血については、人間から人間の命を賠償として要求する。
6 人の血を流す者は
人によって自分の血を流される。人は神にかたどって造られたからだ。
7 あなたたちは産めよ、増えよ
地に群がり、地に増えよ。」
8 神はノアと彼の息子たちに言われた。
9 「わたしは、あなたたちと、そして後に続く子孫と、契約を立てる。
10 あなたたちと共にいるすべての生き物、またあなたたちと共にいる鳥や家畜や地のすべての獣など、箱舟から出たすべてのもののみならず、地のすべての獣と契約を立てる。
11 わたしがあなたたちと契約を立てたならば、二度と洪水によって肉なるものがことごとく滅ぼされることはなく、洪水が起こって地を滅ぼすことも決してない。」
12 更に神は言われた。「あなたたちならびにあなたたちと共にいるすべての生き物と、代々とこしえにわたしが立てる契約のしるしはこれである。
13 すなわち、わたしは雲の中にわたしの虹を置く。これはわたしと大地の間に立てた契約のしるしとなる。
14 わたしが地の上に雲を湧き起こらせ、雲の中に虹が現れると、
15 わたしは、わたしとあなたたちならびにすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた契約に心を留める。水が洪水となって、肉なるものをすべて滅ぼすことは決してない。
16 雲の中に虹が現れると、わたしはそれを見て、神と地上のすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた永遠の契約に心を留める。」
17 神はノアに言われた。「これが、わたしと地上のすべて肉なるものとの間に立てた契約のしるしである。」


マタイによる福音書 26:47–56

◆裏切られ、逮捕される
47 イエスがまだ話しておられると、十二人の一人であるユダがやって来た。祭司長たちや民の長老たちの遣わした大勢の群衆も、剣や棒を持って一緒に来た。
48 イエスを裏切ろうとしていたユダは、「わたしが接吻するのが、その人だ。それを捕まえろ」と、前もって合図を決めていた。
49 ユダはすぐイエスに近寄り、「先生、こんばんは」と言って接吻した。
50 イエスは、「友よ、しようとしていることをするがよい」と言われた。すると人々は進み寄り、イエスに手をかけて捕らえた。
51 そのとき、イエスと一緒にいた者の一人が、手を伸ばして剣を抜き、大祭司の手下に打ちかかって、片方の耳を切り落とした。
52 そこで、イエスは言われた。「剣をさやに納めなさい。剣を取る者は皆、剣で滅びる。
53 わたしが父にお願いできないとでも思うのか。お願いすれば、父は十二軍団以上の天使を今すぐ送ってくださるであろう。
54 しかしそれでは、必ずこうなると書かれている聖書の言葉がどうして実現されよう。」
55 またそのとき、群衆に言われた。「まるで強盗にでも向かうように、剣や棒を持って捕らえに来たのか。わたしは毎日、神殿の境内に座って教えていたのに、あなたたちはわたしを捕らえなかった。
56 このすべてのことが起こったのは、預言者たちの書いたことが実現するためである。」このとき、弟子たちは皆、イエスを見捨てて逃げてしまった。

説教

初めに、神が虹をかけたから

  • 説教者  稲葉基嗣牧師

     

    ノアの箱舟の物語は、どのように虹ができるのかではなく、
    なぜ虹が空にあるのかを伝えています。
    人間の罪ゆえに、心を痛めながら、命が広がるこの世界に死をもたらした神が、
    もう二度とこのような洪水を引き起こすことはないと約束しました。
    ノアの箱舟の物語によれば、空に虹は、その約束のしるしでした。
    虹を意味する英語でrainbowは、雨(rain)とbow(弓)が組み合わされています。
    虹は、雨上がりに空にかかる、弓状のものなので、
    rainbowという単語は虹がどのようなものであるのかをよく表しています。
    日本語で「虹」と訳されているヘブライ語の単語も、似たような響きを持ちます。
    虹と訳されているヘブライ語ケシェトは、戦士たちが用いる弓を意味するからです。
    むしろ、その単語が意味するのは弓の方で、虹を意味する場合の方が例外的です。
    ですから、神が「私は雲の中に私の虹を置いた」(13節)と語った時、文字通りには、
    神が空に虹をかけたことよりも、弓を神が空に置いたという意味になります。
    それは一体、どのようなことを意味したのでしょうか。
    この世界に対する威嚇のしるしなのでしょうか。
    神が、虹について言及するとき、常に「雲の中に」と付け加えられています。
    神の領域である天と、人間をはじめ様々な生き物たちが暮らす領域である、
    地の間に浮かんでいる雲の中に神は自らの武器である弓を置き、手放しました。
    決して暴力によって滅ぼすことはないと、神自ら武器を手放して、約束されました。
    神はこの世界を威嚇し、人間の罪や悪を恐怖によって取り締まり、
    抑え込むことをしているわけではありません。
    恐怖による見せかけの平和を形作ることは決してしないと、永遠に約束します。
    愛と忍耐と憐れみをもって、人々に関わることを通して、
    神自身の弱さを用いて、神はこの世界に平和を形作ろうと願っています。
    この虹は、そのような神の意志を全人類・全宇宙に宣言する約束のしるしでした。
    この虹は、私たちが生きる現代世界にとっても、大きな意味を持つものです。
    振りかざした拳をおろすことができない。過剰に報復や復讐をしてしまう。
    そういった世界のあり方に対し、神が示したのは、神が武器を放棄することでした。
    それは、神からの問いかけであり、私たちへの招きでもあると思います。
    君も、手元にある武器や力を捨てることができるんじゃないの?
    ですから、私たちがたどるべき道は、明らかです。
    武器や自分の力を握りしめることではなく、手放していくことを選び続ける道です。
    手を空っぽにするならば、私たちはお互いに手を取り合えるはずです。
    神が雲の中に置いたあの虹は、私たちにそのような道を今も示し続けています。

週報より

  • 2025.08.31 週報より抜粋・要約

  • ① きょうの礼拝後にランチの会と教会全体会を開催いたします。
    今年度のこれまでの歩みを振り返り、後半の予定の確認をしたあと、
    これからの教会について意見交換をする時間を設ける予定です。
    全体会にはどなたでも出席可能です。どうぞご出席ください。
    また、礼拝後にランチの会を行います。参加費はありません(ランチ献金あり)。
    メニューはセルフサービスのサンドイッチです。

    ② 「折りづるプロジェクト」の折り鶴はきょうまで募集しています。
    集まった折り鶴は9月上旬に広島教会へ発送予定です。

    ③ 次の日曜日は礼拝後に、讃美歌を歌う会と月例教会役員会を行います。
    讃美歌を歌う会で歌いたい讃美歌がありましたら、牧師までお知らせください。
    また、次の日曜日は、自宅〜教会間の送迎もおこなう予定ですので、
    ご希望の方は牧師までお知らせください。

    ④ 外壁塗装のための献金へのご協力のお願い
    私たちの教会はおよそ10年ごとに礼拝堂の外壁塗装を行っています。
    ご協力いただける方は、受付正面の壁にかけてある献金袋をご使用ください。

    ⑤ 『モレノ』特別号へのご協力のお願い
    4月1日に小山教会は、宇都宮伝道所正式発足から数えて50年を迎えました。
    その記念として、『モレノ』特別号を年内に発行予定です。
    特別号編集チームは、小山教会での思い出や、これからの教会への思いを
    綴った原稿を募集しています(400〜800文字程度、締切は10月末)。
    たくさんの方のご寄稿をお待ちしています。

    ⑥ トイレに生理用品を入れた箱を設置しました。必要な際にご利用ください。

    ・ミャンマー大地震の救援募金に
     ご協力ください(受付テーブルの上にある白い箱)。
     支援金はナザレン教会の国際援助機構を通じて
     ミャンマーへ送金されます。
    ・ナザレン教会を通じて
     ボランティア団体・各被災自治体などへ送金されます。
    ・書き損じ・出し忘れのはがきをください(アジア学院に寄付)。
    ・洗礼(バプテスマ)・転会をご希望の方は
     牧師にお知らせください。
    ・小山駅・教会間の送迎(9時45分東口出発)があります。
     詳しくは牧師にお尋ねください。


  • 以上

フッター画像